市場調査

glowでWebマーケティングをさせていただく際、必ずどの企業様もヒアリングをした後、市場調査を行います。
ある意味では市場調査の方向性を間違わないために事前のヒアリングをしていると言っても間違いではありません。
それだけ戦略的にも重要なフェーズであり、ホームページ制作やリニューアルにおいて欠かすことのできない工程が、市場調査なのです。
では、具体的にどういったことをしていくのかをここで紹介させていただきます。

Web制作における市場調査って何?

市場調査と聞くと多くの方が電話をかけてヒアリングをしたり、街角で意見を聞いたりといったことを想像するかもしれませんが、Webサイトの制作ではそういったことはまったく必要ありません。
何故なら、必要なデータは既にGoogleがストックしてくれているからです。
Googleにおける検索数の正確な数は公表されていませんが、2016年時点で年間の検索回数は2兆回を超えると言われています。
その検索データを集計し、どういったワードが人気なのか、世の中のどれくらいのユーザーが興味を示しているのかということを知ることが可能になっています。

検索キーワードとユーザーニーズの相関

例えば現在「高松 観光」というキーワードには月間で12000もの検索ボリュームがあります。
高松市で最も最初に思い浮かぶ観光地といえば「栗林公園」ですが、「高松 観光」で検索してみれば分かる通り、結果に「栗林公園」という言葉はそれなりに入ってはいるものの、目立つほどではありません。
他にも観光地ではありませんが、観光のひとつとして人気を上げているのが、「うどん」ですが、こちらも「栗林公園」と同様、あるところにはあるものの、ないところにはないといった感じでそれほど目を引きません。
理由は単純で、「栗林公園」も「うどん」もそれぞれに検索ボリュームを持っているからです。
例えば「栗林公園」には単独で27000もの検索ボリュームが存在しています。「高松 うどん」でも15000程度の検索ボリュームが存在しています。
ここから「高松 観光」のキーワードは、「栗林公園」や「うどん巡り」を目的に訪れた人が、他にも高松を楽しめる場所はないだろうか?という用途で探しているということが推測できます。
つまり、「高松 観光 栗林公園」や、「高松 観光 うどん」といった検索をするユーザーはほとんどいないということが分かります。
キーワードの検索ボリュームとキーワードの検索結果で表示されるウェブサイトを見れば、ユーザーがどういった目的でそのキーワードを使って検索し、どういったWebサイトが支持されているかをある程度知ることができるのです。
こういったことを1つひとつ調べていけば、貴社の提供している商品やサービスがどういったキーワードで検索されているのか、調べているユーザーに対して需要があるのかを知ることができるのです。
市場調査の段階では「関連の深い」キーワードだけを探すのではなく、「関連の浅い」キーワードも知っておかなければなりません。
よって、この段階ではかなり範囲を広げて調査を行うことになります。

市場調査には市場を読み取る力が必要

検索におけるボリュームや増減が分かればニーズを知ることができるかといえば、一概にすべて肯定することはできません。
例えば、先ほど2016年時点での検索回数が2兆を超えているという話をしたと思いますが、10年前の時点では1兆どころか1000億回にも満たない数字でした。
検索の回数を劇的に増やした背景にはスマートフォンの普及やさまざまな技術の進化が挙げられます。
つまり、単純な数字が上がっているからといってニーズが必ずしも拡大しているとは限りません。
明らかに右肩下がりの市場であっても、検索数では右肩上がりといったこともあり得ますので、検索数だけを鵜呑みにして市場が右肩上がりであると判断するのは避けた方が賢明です。
さらに、さまざまな要素が絡み合って検索数が上昇していることもあります。
一時的にメディアや流行りの影響を受けて検索ボリュームが上昇している可能性もあるのです。
そういった状況を踏まえて予測を立てつつ今後のWebサイトの下準備を進めていくことが市場調査には求められます。

市場調査はなぜ必要なのか

例えば、市場調査は必要ないのでとりあえず急いでホームページを制作しようとした場合、どういったことが起きる可能性があるかを考えてみましょう。
まず、ヒアリングの中でも説明しましたが、Webサイトは出来上がってからがスタートであり、運用をして初めて分かることがあります。
運用してみて軌道修正が必要となれば、コンテンツやサイトの打ち出し方を少しずつ調整していく必要があります。
しかし、根本的な向かうべき方向がまったく違っていた場合、すべて最初からやり直しになってしまいます。
作り直しとまではいかなかったとしても、例えば根幹の部分を大きく修正し、1つひとつのコンテンツの情報を書き換えていくのは膨大な時間を必要とします。
運用する前に知ることができる情報はできる限り収集しておくに越したことはありません。
Webサイトの打ち出し方や構造、向かうべき方向に大きなズレをなくすことが結果的に運用における時間とコストを軽減させることに繋がるのです。

向かう方向に市場ニーズがあるかを確認する

市場調査でユーザーのニーズがどの部分にあるのかが分かるということは、逆にどの部分にニーズがないのかも分かることになります。
狙うべき方向性を取捨選択によって定めていくことでより狙っている市場に近いユーザーが多く存在する場所にWebサイトを投下することが可能となります。
こまかいことを言うと、先ほど「高松 観光」の検索ボリュームが12000あるという説明をしましたが、「観光 高松」と順番を反対にしただけで検索ボリュームはほぼ0になります。
狙うべき方向性を定めるためには、狙うべきではない場所もきちんと把握しておく必要があります。
例えば、現実的な店舗で想像した時、仮に高松駅の表には月間で12000人の人が集まっているのに、駅の裏にはほとんどいないとします。
調査をするのに何回か時間を変えて足を運んでみればすぐにその状況が分かるでしょう。
しかし、Webサイトでは市場調査をしてみない限りキーワードを反対にしただけで12000の検索ボリュームがほぼ0になることなど考えられません。
間違ったキーワードで対策をしてしまい、本当はもっと反響が出るのに反響が出にくい方向に向かってしまったということがないようにすることが第一の目的と言えるでしょう。

自社の向かうべき方向性を明確にする

向かうべき方向にどれくらいのニーズがあるのかが分かったら、その中で自社に関連するキーワードも分かってきます。
例えば、人は多く集まっているけれど、検索結果と自社の商品・サービスとの関連性が薄いキーワードも存在します。
たとえ検索ボリュームがそちらの方が大きかったとしても、そういったキーワードはあまり狙うべきではありません。
理由はふたつあります。

①関連性の低いキーワードは上位表示されにくい
自社サービスと関連性が低いキーワードは検索ユーザーとの相性が悪く、検索でHITしたとしてもWebサイトにランディングしてくれない可能性が高いです。
そのため、Webサイトの軸として狙っていくキーワードに設定した場合、ユーザーから選ばれず検索順位も上がらないという結果となることが多いので、まずはユーザーに支持される場所を狙うことをおすすめします。

②ユーザーが直帰してしまう可能性が高い
直帰というのは、ホームページを訪れたユーザーが「ここには求めている情報がない」と判断し、そのままサイトを閉じてしまうことを言います。
検索キーワードにはそれぞれにユーザーが「目的として探しているもの」が必ず存在します。
その探しているものを提供できない場合直帰率はおのずと上がり、直帰率が高い=ユーザーが求めている情報ではないと判断されるとWebサイトの価値が下がってしまいます。
Webサイトの目的は多くの人に見てもらうことではなく、より多くのユーザーにホームページのゴールに到達していただくことにあるので、直帰するユーザーを多く稼ぐことに意味はありません。
関連性が深いキーワードとそのボリュームがどういった状況になっているのかをまずは市場調査で明確にし、その中から貴社が打ち出したい情報と照らし合わせながら絞り込んでいく必要があるのです。

運用の中で方向がズレないようにする

市場調査で狙うべきターゲットを絞っておくと、運用をしていく中で軸がぶれにくい利点があります。
例えば、まったく調査をせず個人の主観のみでホームページを運用していた場合「こっちの方が可愛いと思う」「こっちの方が支持される気がする」「上司から変更の指示があった」など、さまざまな人の主観で本来向かうべき方向ではない軌道修正が入ってしまう可能性があります。
運用の軸が決まっていれば、間違った修正をしてしまった時に軌道のズレを即座に修正することが可能となります。
ABテストなどを実施してみて結果を出し、修正するかしないかを事前に検証することも可能です。
しかし、軸が決まっていない場合、主観による変更を重ねた結果当初のゴールとはまったく違った方向に向かってしまったということも可能性として起こり得ます。

ホームページはユーザーファーストであることが第一ですので、個人的な主観で方向性を変えるべきではありません。
根幹部分を揺るがさないように設定しておき、その上で運用と結果によって微調整を加えていくカタチが最も理想と言えるでしょう。

市場調査によって競合他社の情報が得られる

市場調査でさまざまなキーワードを調査していると、それぞれのキーワードで上位表示されているWebサイトが存在します。
キーワードごとにまったく異なることもあれば、キーワードによっては共通したサイトがさまざまなキーワードで上位に表示されているケースもあります。
貴社がターゲットとしているユーザーが多く検索しているキーワードにおいて、現在上位表示されているWebサイトは今後ウェブマーケティングにおいて競合していくサイトとなります。
上位表示されている競合サイトにアクセスしてみると、そのWebサイトがどういった目的で運用されていて、何故上位に表示されているのかが分かります。
現在自社サイトを運用されているのであれば、何故そのサイトは上位に表示されていて、自社のサイトは上位に表示されていないのかをある程度知ることが可能です。
市場調査の段階で競合する企業のサイトを細かく分析することはありませんが、Titleやdescriptionにどういったことが書かれているのかをチェックするだけでもそのWebサイトがどういったことを目的としているのか、ウェブに対する知識があるのかなど、見えてくるものがたくさんあります。

glowが市場調査に力を入れる理由

glowでは、ホームページの制作依頼があってヒアリングをさせていただいた後、調査や分析にかなり時間を取ります。
今すぐにWebサイトを作りたいという企業様にとっては少し回りくどく感じられる可能性もあるかもしれません。
ホームページ制作に携わらせていただいて、ほとんどの企業様のニーズがWebサイトを「作る」ことに主眼を置かれていることも確かです。
そして、制作会社も言われたものをそのまま制作し、数をこなしていった方が効率的で利益を出すことにも繋がります。
あえて企業様にもご不便をかけて調査・分析に力を入れ、制作開始までに力を注ぐのは、制作することよりも運用することに注力していただきたいからです。
結果に繋がらないホームページをたくさん作ったとして、それで制作費をいただければglowの利益にはなりますが、企業様やユーザーの利益にはなりません。
縁あってご依頼いただいた企業様にできる限り結果を出していただき、訪れたユーザーにも喜んでいただくこと。
そのために事前の準備を怠らないこと。それがglowが市場調査に力を入れる理由です。

市場調査をしなければ分からないことがある

内容は前述したのである程度ご理解いただけているかもしれませんが、市場調査にはかなりの時間を要します。
ひとつのキーワードを関連付けていくと、1企業様で数千のワードを調査することも稀ではありません。
それだけやって初めて分かることも多くあります。
市場調査をしなければ戦略を練ることもできませんし、制作も運用も主観やイメージが優先したものになってしまいます。

市場調査を誤ると向かうべき方向を間違える

市場調査は、キーワードを片っ端から調査すればすべてOKという訳ではありません。
ユーザーニーズや競合の調査など、さまざまな情報と関連づけて結論を出す必要があります。
そして、情報不足や情報の読み間違いをしてしまうと、Webサイトを間違った方向に運用してしまう可能性があります。

最初に方向を間違えると軌道修正が難しい

もし、方向を誤ったままWebサイトを公開してしまった場合、軌道修正に必要なことは多くあります。
ツリー構造ごとにある程度キーワードを設定することが多いですが、それぞれのキーワードを変更するとなると各ページの文章を書き直す必要があります。
記事コンテンツを制作していた場合、カテゴリやタグを変更しなければならないかもしれません。
構造や記事カテゴリを変更するとURLが変わることがありますので、リダイレクト処理が必要になってくることもあります。
ある程度運用をした時点でこれらの対応をしようと思うと、Webサイトの運用を数日間止めてただ修正するだけの作業に時間を割かなければならなくなります。
それは非効率で、対応するのにまったくモチベーションの上がらない作業になることは言うまでもありません。
そして、市場調査を疎かにしていればいるほど、少し運用していけばすぐにこういった改善点は浮き彫りになってきます。
glowを頼って仕事を依頼してくださる企業様の多くは、まだ運用に対して知識を多く持ち合わせていないからこそ、当社を頼ってくださっているはずです。
Webサイトを公開し、少しずつ運用に慣れてくれば企業様で対応できる幅も広がってくるでしょう。
改善や機能拡張など、多くの対策を検討できるようになるかもしれません。
しかし、運用してしまうと制作前に戻ることはできません。
glowがどれだけ初期段階を丁寧に対応できるかが、今後の企業様の運用を大きく左右することになります。
だから、市場調査に時間をかけ、綿密に対応していく必要があるのです。