ターゲット分析

市場調査によって導き出されたキーワードから、検索ボリュームの多いキーワードを選別し、セグメンテーションを行います。
その結果、関係が深いと判断されるキーワードを数個に絞り、最終的にどのワードをメインとするか、どのワードをサブとするかといったカタチで優先順位を決めつつグループ分けを行っていきます。
セグメンテーションとターゲティングから導き出された情報と、商品・サービスで考えているターゲティングを比較しながらウェブサイトの方向性やブランド戦略を考えていきます。
これがWebマーケティングにおけるターゲット分析になります。

Webにおけるセグメンテーション

マーケティングにおけるセグメンテーションは、Webマーケティングにおいても有効な手段です。しかし、現実の店舗とは勝手が違うため、現実の店舗運営やサービス内容からそのまま落とし込んでしまうと方向性が違ってしまう可能性があるので注意が必要です。
具体的な違いを考えるとまず第一に思い浮かぶのはエリアの概念です。お店を経営している場合、一般的に地域から足を運べることが条件となりますが、Webサイトは訪れようと思えば海外からでもアクセスすることが可能です。
その他ユーザーの年齢層や行動パターンもある程度想像しながら戦略を考えていく必要があります。

市場調査から得られるニーズの選定

キーワードを調べただけでそんなに詳しくセグメンテーションができるのかとお考えの方もいらっしゃると思いますが、実は思っているより広い範囲の情報を得ることが可能です。
例えば、検索結果で表示されているWebサイトを1つひとつ開いていくとどれくらいの年齢層をターゲットにしているのかがある程度見えてきます。
また、競合のWebサイトを分析することで、検索からの流入だけでなくSNSなどをどの程度活用しているのかも知ることができます。
さらに、キーワードにエリアが入っているかいないかで、エリアの概念があるかないかも知ることが可能です。
Webサイトでできることとできないことを考慮しつつ、現状の商品・サービスにおいて考えている対象ユーザーとの乖離をなくしていくことが成功への道となります。

エリア概念の有無

ウェブには基本的にエリアの概念がなく、日本だけでなく、その気になれば世界中からアクセスすることが可能です。
しかし、エリアに足を運ぶ前提で検索をする場合、検索キーワードにエリアの概念が存在することがあります。
「高松 うどん」「高松 観光」など、地域名と一緒に検索されるものがそのひとつです。
エリアの概念がある場合、Webサイトを運用していく中で自社の商品やサービスを直接利用してもらうことを念頭に運用していくイメージができます。
しかし、エリアの概念がないキーワードの場合、ユーザーの範囲が全国になりますので、どんなに検索ボリュームが高かったとしても対象となるユーザーが少ない可能性があります。
もし、自社の商品やサービスが直接来店を前提にしている場合、キーワードのセグメントを誤ると閲覧数に対してコンバージョンが上がらない可能性があるので注意が必要です。

ちなみに、エリアの概念があるからといって必ずしもそのエリアにいる人や訪れる予定の人が検索をしているとは限りません。
例えば「香川 特産品」というキーワードの場合、県内の人が香川の特産品を県外の人に送るか、もしくは県外の人が香川の特産品をお取り寄せするかのいずれかで検索されるケースが多いと仮説が立てられます。

エリア概念は商品・サービスによって必要なこともあれば不必要なこともあります。
また、検索ニーズにもエリアありきのキーワードとエリアを必要としないキーワードが存在します。
ターゲット分析では、商品・サービスにエリア概念が必要なのかということと、検索ニーズにエリア概念が存在するのかという両方の側面から調査をする必要があります。

情報を整理した上でセグメントする

セグメンテーションの基本「4R」に当てはめてウェブマーケティングを考えてみましょう。

Rank(優先順位):商品やサービスの対象者が多くいるキーワードを選別できているか
Realistic(有効規模):流入したユーザーに支持されることで売り上げや利益を確保できるか
Response(測定可能性):Webマーケティングだけでなく、事業全体で顧客の測定ができる体制は整えられるか
Reach(到達可能性):ユーザーをコンバージョンまで効果的に導くことができるか

ResponseはWebマーケティングにおいては間違いなくデータ収集が可能となりますので、それにプラスして事業全体でも数字を取れるか考えてみましょう。
もし、可能であれば、Webサイトの運用にとっても、商品・サービスの運用にとっても相乗効果を生むことは間違いありません。
Reachについてはホームページの実装前であれば予測数値になるため、仮説を立てて設定はできても運用によって変わっていく可能性があります。
ターゲット分析の段階で重要なのはRankとRealisticのふたつです。
まずは大前提として、興味を示している層のユーザーを取り込み、コンバージョンできるかどうかをきちんとセグメンテーションできていなければ、どんなに人を集めてもコンバージョンしてくれないことがあるので注意が必要です。

さぬきうどんを使ったセグメンテーション例

例として「さぬきうどん」のセグメンテーションについて考えてみます。
「さぬきうどん」をキーワード分析すると、競合に「うどん」というワードがあります。
「さぬきうどん うどん」と検索をするユーザーはおそらくほとんどいませんので、このふたつはいずれも独立したキーワードとなります。

・うどんの検索ボリュームは、368,000
・さぬきうどんの検索ボリュームは、40,000

さぬきうどんはうどんのおよそ10%ということになります。
この場合、うどんが絶対的に正解に見えますが、うどん=さぬきうどんではありませんので、どの程度の割合をさぬきうどんが占めているのかが不明確です。
日本全国に目を向けると水沢うどん、稲庭うどん、五島うどん、氷見うどん、きしめん、伊勢うどんなどなど、全国津々浦々に地域のうどんが存在しています。
とはいえ、さぬきうどんの占める割合は10%よりも多い気がしますが、あくまでも気がするという根拠の薄いものになってしまいます。
対して、さぬきうどんはすべての検索ボリュームが対象となるため絞り込みがしやすくなります。
「うどん」単独の検索ボリュームは、明確な数字を判断することができませんが、紐付くワードにエリア概念を持つものが多くありました。
「高松 うどん」「丸亀 うどん」「坂出 うどん」などがそれです。
ここから「うどん」は地域内でお店を探しているユーザーに対して有効なキーワードだということが分かります。
一方、さぬきうどんの方はエリアの概念がほとんどなく、エリアでお店を探しているユーザーに対しては不向きなワードと言えます。
その分、全国のユーザーを対象にしたサイトを作る場合はこちらが有用と言えるでしょう。

セグメントされたキーワードからターゲティング

ターゲット分析において、最も核となるのがターゲティングです。
セグメンテーションによって洗い出されたキーワードを、商品・サービスに照らし合わせ、諸々の条件を加味した上で最も意識すべきキーワードを決めていのがターゲティングになります。
キーワードによってユーザーの目的や用途が異なるため、目的としているWebサイトに合ったワードを選別する必要があります。
また、選別するキーワードは複数あっても問題ありませんが、最重要となるキーワードをひとつ決めることを忘れないでください。

うどんとさぬきうどんをターゲティング

セグメンテーションした「うどん」と「さぬきうどん」のWebサイトをターゲティングし、それに紐付く重要ワードを検証していきます。
前述した通り、「うどん」にはエリアの概念が存在するため、お店がたくさん載るようなWebサイトが理想と言えるでしょう。
よって、高松、丸亀、坂出などのエリアを重要ワードに設定し、エリアによる絞り込みができるようにするのが有用と言えます。
対して「さぬきうどん」はエリアの概念があまりなく、「さぬきうどん」を知らないユーザーに対するアプローチが可能になります。
例えば「さぬきうどん お取り寄せ」といったキーワードも存在することから、ECに向きのワードでもあります。
お取り寄せに「どこにお店があるのか」という情報は必要なく、エリアの概念は持たせなくても良いことがわかります。
であれば、こちらは「カレーうどん」「かけうどん」といったうどんの種類でキーワードを選定する必要があるかもしれません。
また、「さぬきうどん」自体は香川の特産品なのでさぬきうどん以外のものに関連づける場合は「香川 特産品」の下部に紐づけるのもひとつの手段です。
このように同じものを取り扱っていても「うどん」と「さぬきうどん」でユーザーニーズが違うことがわかります。
よって、セグメンテーションで選別されるキーワードも、ターゲティングの結果も大きく異なるという結論に至ります。
セグメンテーションをきちんとしていて、関連性の深いキーワードを選定できていたとしても、商品・サービスが狙いたい方向性を間違えると効果を最大限に発揮できません。
ターゲット分析には、商品・サービスを読み解く力と、検索ユーザーを読み解く力の両方が必要となってくることがわかります。

ポジショニングを明確にする

セグメンテーションとターゲティングが完了したら、ウェブサイトの位置付けをより明確にするため、ポジショニングを決めていきます。
商品やサービスに対するポジショニングは、その商品をどういった切り口でアピールするかにありますが、Webマーケティングにおけるポジショニングは、Webサイトをどのように活用して商品やサービスを打ち出していくかという内容になります。
ポジショニングを明確にしておけば、今後、Webサイトの構造やデザイン、イメージをターゲットに合わせてどのように組み上げていくのかを考えやすくすることができます。
逆に、ポジショニングがしっかりしていないと、せっかくターゲット分析をきちんとしていてもユーザーに間違ったイメージが伝わってしまう可能性があります。

対象となるユーザーを意識する

Webサイトを制作するにあたって、対象が男性なのか女性なのか、年齢は何歳ぐらいなのかといった設定はイメージを決める重要な要素のひとつです。
対象を完全に絞る場合、ユーザーに特化したデザインを組むのも戦略のひとつと言えるでしょう。
逆に、ファミリー層など、幅広い年齢のユーザーがターゲットになる場合は最もアプローチすべき対象を決めつつも、幅広い年齢層から受け入れられる必要があります。
例えば、年配の方々がアクセスしてくるのに最新の技術ばかりを取り入れ、小さな文字でWebサイトを構築してしまった場合、離脱につながってしまう可能性がありますし、小さい子供に対してシンプルで無機質なデザインは受け入れにくいものになってくるはずです。

ブランド戦略の必要性

対象となるユーザーがある程度イメージできてくると、商品・サービスのブランド戦略を練っていくことが可能になります。
ユーザーに統一したイメージを植え付けることは、商品・サービスを広めていく上で非常に重要となってきます。
ターゲット分析によって導き出された結果をしっかりと市場に投下できるよう、どういった方法で商品やサービスを広めていくのかしっかりと検討していきます。
このブランド戦略の軸となるのもポジショニングです。

SNSやWeb広告を有効に活用する

ホームページを作ったら、そこに人を呼ぶためにさまざまな手法を考える必要があります。
キーワードをセグメントしたコンテンツ戦略は結果が出るまでに長い期間を必要とするため、開始直後は特に別の方法で人を呼ばなければなかなか人は訪れてくれません。
そこで多くの方が取り入れているのが広告やSNSといったWebサイトに関連するツールです。
それはそれ、これはこれで別々に運用したり、みんながやっているからと何の戦略もなしに手を出してしまうと逆効果になる可能性もあります。
より効果を発揮できるようにするためには、ホームページを訪れる前にある程度ユーザーにイメージ付けをしておく必要があります。
ここでもやはりポジショニングで考えた打ち出し方やイメージが大切になってきます。
特にSNSはそれぞれに違った特徴を持っているため、戦略を達成させやすいのはどのSNSかというところから選別していくのにも役立ちます。

glowが考えるターゲット分析

広告やSNSは上手く活用することができれば大きな効果をWebサイトにもたらしてくれます。
ターゲット分析をきちんとした上で商品やサービスの展開を手助けしていけるようなWebサイトを作っていくことが、今後のビジネス展開を大きく左右することになるのは言うまでもありません。
ヒアリング、市場調査を終えた後、glowではターゲット分析をクライアント様と一緒に考えていきます。
もちろん、アイデアやデータに基づいた説明はさせていただきます。
しかし、ターゲット分析はWebサイトの根幹となる部分のため、運用において必要な情報がたくさん詰まっています。
クライアント様と情報を共有しながら進めていくことで、今後の制作や運用の軸を明確にし、スムーズに進めていくことができると考えています。